May peace come soon...

主な研究テーマ

キーワード:低酸素、代謝、硫化水素、脂質メディエーター、慢性炎症、がん、細胞老化、DNA修復、細胞周期




(4) DNA傷害・DNA修復・テロメアの維持・細胞老化の制御機構の解明

「すべての生物は細胞で構成されており、生物の構造的・機能的基本単位は細胞である」とは1800年代前半に既に提唱されていた、所謂「細胞説」です。我々の身体が健康であるためには、身体を構成する細胞の自己複製・増殖・分化が厳密に制御されていなくてはなりません。遺伝情報が保存されているゲノムDNAの損傷は、細胞の老化やがん化だけでなく様々な疾患の発症へと直結するため、DNA傷害の検知機構と損傷を受けたDNAの修復機能を理解することは、がんの予防や治療を考える上で非常に重要です。当研究室では、ゲノムDNA末端のテロメアの保護機構に着目し、分子生物学・遺伝学・生化学・分析化学的手法を駆使してDNA修復の分子メカニズム解明を目指しています(小西)。

また、正常な細胞というものは無限に増殖出来るものではありません。ヒトの様々な臓器から分離された細胞は、細胞分裂に伴うテロメアの短縮などの理由で、その細胞に固有な分裂回数に達したら増殖を停止してしまいます(ヘイフリック限界: Hayflick limit)。それ以外にも、各種ストレス(DNA傷害、酸化ストレスなど)によって、細胞は増殖を停止しますが、その現象は細胞の老化と呼ばれています。
しかし、細胞の老化は癌化を防ぐためのセーフティ機構なのか、それとも老化した細胞が癌化するのか。正常な細胞、老化した細胞、癌化した細胞は何が違うのか。そもそも細胞の老化の定義とは細胞の非可逆的な増殖停止のことなのか?ひとたび老化した細胞はもう二度と増殖しないのか?...などなど、実はまだよく解らないことだらけなのです。
当研究室では、正常な細胞と老化した細胞とのエネルギー代謝の違いなどを較することによって、「いったい細胞の老化とは何なのか?」というその素朴な疑問に対する答えを追求していきます(小西、入江、南嶋)。


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